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桜区にいる寄生虫(消化管内、猫編)

 犬編は予想以上に長くなってしまったので、
猫編を別記事にしました。
一部重複しますが、あしからず…
 猫の寄生虫としては、

「回虫」
子猫に多い寄生虫です。
外猫を保護するとたいてい感染しています。
いわゆる「寄生虫」のイメージ通り、ニョロっとした見た目の、ぜん虫類です。
病原性は低く、健康診断で検出されることがほとんどです。
回虫が吐物に入っていて、あわてて来院される方もいらっしゃいます。
多くの場合、1回の駆虫剤投与で駆除できます。

「コクシジウム」
原虫というカテゴリーに入る、単細胞の寄生虫です。
子猫に多い寄生虫で、下痢を引き起こすことがあります。
抗原虫薬の内服を10日程続けることで多くの場合駆除できます。

ブリーダーやペットショップで感染することがほとんどだと思われますが、
ペットショップで検便を受けていても、検出できないことがあります。
理由はいくつか考えられます。
 環境の変化などのストレスで発症する?
 感染してから検便で検出できるようになるまでに、少し時間がかかる?
 虫や卵の数が少ない?

特に子猫のころには、健康診断の検便を実施し、
下痢をした時には必ず検便を受けることが大切です。
検便はなるべく新鮮な便で実施したいですね。

「マンソン裂頭条虫」
外出自由な猫でみられることがあります。
最近は管理が行きとどいており、発生は少ないようです。
子虫を持っているカエルや蛇を食べて感染します。
症状はほとんど出ないことが多いようです。
薬は効きにくいですが、内服で治療可能です。

「瓜実条虫」(うりざねじょうちゅう)
犬条虫ともいいます。
ノミが中間宿主になっているので、ノミの寄生を予防することが大切です。
動くゴマ粒の ような片節(へんせつ)が肛門周辺に見られます。
病害は少なく、内服で駆除可能です。

「トキソプラズマ」
原虫の一種です。当院で検出された例はまだありません。
妊婦さんがかかると大変(流産や死産の可能性あり)ということで、
相談を受けることがよくあります。
詳しくは後日別記事にしようと思いますが、大事なことは、
「室内飼いで、狩りや生肉食をしない猫から感染する可能性はほとんどない」
ということです。
また、妊娠時にトキソプラズマ抗体価(妊婦さんの)を調べておけば、
万が一感染した時にも発症を抑えることができます。

まとめ
桜区には、一般的な住宅地のほかに、河川敷や田んぼなどの自然豊かな地域があります。
寄生虫には直接感染するものと、
中間宿主という媒介動物を必要とする ものがあります。
マンソン列頭条虫はその典型例で、自然豊かな地域に多い寄生虫です。
また、野生動物(タヌキやイタチなど)は寄生虫を 持っていることが多く、
犬や猫(一部は人にも)に感染する原因ともなります。
そんなわけで、桜区は比較的寄生虫が多い地域と言えるかもしれません。

自由に外出させないことはもちろん、
野外では拾い食いをさせないことや、野生動物と接触させないこと、
ノミ・ダニ・フィラリア予防を実施することが大切です。
また、定期的な検便・駆虫も効果的な方法です。

at 19:18, LinVet, 猫の病気解説

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